写真って、後から見て思い出に浸るわけで、風景や人物はもちろん、食べ物だって同じ。最初の方のエントリでも書いたけれど、このカメラは質感の再現性も良い印象だった。そんなことを思い出したのは、露天で売られていた現地名物の角煮の写真を見たから(笑)開放で撮影したから周辺のピントが甘いけれど、どうよこの色と照り。旨そうじゃないか。
何てことないショットでも質感が解るって良い。全体にピントがガッツリと合った、ノッペリとした写真は記録としてはいいかも知れないけれど、その場で感じたものは他の人まで届かない気がする。そういう感覚を伝えることができる写真だと見る方も楽しいと思う。そういう表現ができるカメラとレンズなんだな、これは。
自分は思った時にサッと撮影できる機動力のあるカメラが好きだが、このX-E1はそういうカメラではない。だから、同じ様な撮影スタイルでは思い通りの写真も撮れないしイライラするだけ。それを把握しつつ撮影を楽しめればこのカメラは確実に応えてくれそう。
不満だったのは、電子ビューファインダー。236万ドットの高解像度がありながら、他メーカーカメラの144万ドット電子ビューファインダーの方が見え方が良かった。また、露出補正ダイヤルは使いやすい反面、カメラ携帯時に何かに触れて回りやすい。これも要改善ポイント。
写りとレンズがとても良いだけに、そういう部分はちょっと残念だったし、最後まで気になり続けた。X-Pro1よりも価格を抑えたのは拍手だけれど、レンズ交換式に拘るならば、ちょっと頑張ってX-Pro1を選択するかな。ただし、露出補正ダイヤルは諦めないと。レンズ交換しなければX10。今回借りてみてフジノンレンズとX-Trans CMOSセンサーに興味が出てきた。
その他の写真はflickrのセットにまとめてあるので、興味があるかたはどうぞ。