NOKIA用オーディオアダプタを自作

お仕事がらみで小物を作ってみた。

作ったのはNOKIA製携帯電話のオーディオ出力を、一般のヘッドフォンでも使えるようにするアダプタだ。このアダプタ、NOKIAからは既に発売されていて、ステレオミニプラグへのシンプルな変換アダプタの「AD-15」。前記のAD-15に電話のピックアップ機能を追加して、ヘッドセットとしても使える「AD-46」の2種類がある。前記の2製品は日本国内で未発売で、専門店での並行輸入品か個人輸入でしか入手できない。

今回はそれらを購入せずに、国内でも流通しているイヤフォンマイクを改造した。最近のNOKIA製端末には標準で付属しているもので、7600には白、V702NK (6630)とV702NK2 (6680)には黒が付属している。

ちょうど手元に黒色のイヤフォンマイクが2本あったので、それぞれを使って一般のステレオヘッドフォンも使えるようにステレオミニジャックを装備したものを作ろう(改造しよう)と考えた。

この手のネタはNOKIAのユーザーコミュニティでは当たり前なので、別に驚く内容じゃないけどね。今回のエントリはやたらと長くなったので、初めて追記形式にした…。


さて、そもそもなぜ標準の物を使わないかというと、イヤフォンのサイズが大きすぎて耳が痛いのだ。また、音質もやや軽めで奥行きがない。中低音もイマイチ…という理由だ。個人差もあるので、なんとなくそうなのかと思う程度にして欲しい。自分はいくつかヘッドフォンを所有しているので、どうせならば好みの物を使いたい。選択肢の自由が欲しいのも理由。

まず、イヤフォンマイクの分解をする。フックスイッチとマイクが収納されたケース部は、裏側に貼られている銀色のステッカーの裏側にねじ穴が隠れている(写真赤丸部分)。カッターナイフなどで軽くステッカーをめくればすぐにねじ穴が確認できるはず。小型の+ドライバでネジを外しておく。

ケース部は防滴加工されており、ケースの接合部には接着で固定されている。なのでネジを外したら、カッターナイフの先端で合わせ目を軽く押し込むようにして切り込んでいく。そのとき絶対に力任せで押し込まないように。ケガの原因にもなるし、刃先が深く入ることで内部の基板やケーブルを傷つけたり壊したりする可能性がある。また、ゴム部は柔らかいため軽く歯が入るので注意する。カッターナイフの刃を新しい状態にしておくのは基本だ。

ここを急ぐと最終的な仕上がりにも影響するので、あせらずじっくりと取り組むこと。

ケースの分解が完了するとこのようになる。

内部にあるプリント基板のハンダ付けがとても汚い。ほとんどが芋ハンダになっている(苦笑)日本国内の工場だったら、こんなのはNGだ。最近はコストを落とすために必死で、この辺りの作り込みは手抜きとまでは言わないまでも、クオリティはかなり落ちている。これを見て中国の工場でハンダ付けしている風景が浮かんでしまった。

プリント基板上にはシルク印刷で、各接点が何であるか記載してある。取り外すのはヘッドフォン側の4本。シルク印刷ではSPL+, SPL-, SPR+, SPR-と表記されている。

ケーブルを取り外すにはハンダごてを使う。プリント基板がケースに入ったままの状態で作業を行うと、うっかりケースをハンダごての熱でとかしてしまったりするので、プリント基板とケーブルごと取り外して作業を行うと良い。作業の際は、ケーブルを作業する場所にセロファンテープなどで固定すると楽だ。

作業に使うハンダごてもあまり大きい物はオススメしない。だいたい40W程度のもので先端はやや細めのものが無難だろう。

ケーブルが外れたら、端子部に残ったハンダをこてでそぎ落として、綿棒にアルコールなどを付けて汚れを落としておく。終わったら新しいハンダを端子部にちょっとだけ盛って、ケーブルのハンダ付け作業の準備をしておくと作業がとても楽になる。

ステレオミニジャックとケーブルが一体化したケーブルを適当な長さに切り、ケーブルの被膜をカッターで丁寧に剥く。だいたいケーブルの長さは3〜4cm位あると作業が作だ。ケーブルが出たら、先端の2〜3ミリにハンダを付けて表面のエナメル樹脂を溶かしておく。ちゃんとした皮膜があるケーブルならばケーブルストリッパーを使って皮膜を2〜3ミリ剥いておく。この際も先端はハンダメッキを忘れずに。

今回使ったケーブルは、ヘッドフォンを購入して付いてきた延長ケーブルだ。ヘッドフォンは最近のリモコン付きポータブルプレイヤーの影響で、長さが60〜70cm程度になっている。リモコンが無い機種の場合は、長さを確保するために、延長ケーブルを使うようになっている。この様なケーブルがなければミニジャックがついているケーブルなら何でも良いと思う。

それと最初に取り外したイヤフォンケーブル側にあるケース用のゴムパッキンは、新しいケーブル側に移動しておく。これがないと仕上がりがちょっと残念な感じになってしまう。

使うステレオミニジャックのケーブルによるが、シールド有りで芯線が2本のものと、シールド無しで芯線が3本、または4本のものがある。シールド有りの場合は、シールド皮膜を指でひねってまとめて線状態にする。これはグランドになるので、SPx-側にそれぞれハンダ付けする。ひねった部分はショートしやすいので、熱収縮チューブがあるとショート防止になる。

シールド無しの芯線のみ3本のものは、信号線はそれぞれSPx+側、グランドは共用してSPx-側にハンダ付けを行う。ちなみに左の写真(すべて写真クリックで拡大します)はシールド無しの芯線が3本のもので、グランド(SPx-)側をそれぞれ結んで結線してある。芯線が4本のものは、左右スピーカーの信号線(SPx+)とグランド(SPx-)側にそれぞれハンダ付けをする。

ケーブルの結線が終わったら、ケースに収納する前に携帯電話と接続して動作を確認する。

確認事項は ■イヤフォンマイクを携帯電話に接続した際、携帯電話にヘッドセット接続をしめすヘッドフォンのアイコンが表示されるか? ■音楽プレイヤーで音楽を再生した時に音がヘッドフォンから聞こえるか?(携帯電話側からの音声は出なくなる) ■ヘッドフォンの音声はステレオか?(ステレオでない時はショートの可能性あり) ■左右は合っているか?(左右がわかりやすい音楽で確認する) ■携帯電話着信時にヘッドフォンユニット側のフックスイッチで電話が取れるか? ■電話が取れた場合、相手からの音声がヘッドフォンから聞こえて、ヘッドセットケースに収納されているマイクから音を拾っているか? …が、主な内容だ。

だいたい良さそうであれば外したケースを元通りに組み付けて、ネジで固定する。より確実を求めるならば樹脂用接着剤で接合部を固めてしまえば良い。

最後のコレはおまけで、イヤフォンマイクのユニットをソニーのヘッドセットに組みこんだ例。これだけ小さくてすっきりしているなば、これもありだなと思う。

最初はNOKIA純正のユニットケース内にヘッドフォンジャックを仕込んでしまおうと思ったが、内部スペースの関係で断念した。ソニーのはピックアップの回路とプリント基板を小さくまとめている。その回路を流用しつつ改造してみた。

しかし残念ながら内部のピックアップ回路が上手く動作しておらず非常に不安定。音楽はちゃんと聞こえる。現在は回路を修正中。

で、結果は予想以上に大満足。って訳で色々なヘッドフォンを繋げてみた。

■ソニーのカナル形「MDR-EX51SP」は安価ながらバランスの取れた音質。

■Shureの同じくカナル形E2cだと、携帯電話とは思えないエネルギー感のある低音に驚いた。

■BANG & OLUFSENのイヤフォンではしっとりとした感じ。上記2つよりかはエネルギー感が少ない気もするが、聴く曲によってはこちらの方が良いかも。

■楽器用に使っているモニター用ヘッドフォン
MDR-Z500DJも、ちゃんと鳴らせる。がんばるなNOKIA!って感じ。

これだけで結構楽しめる…。

※本行為によってお手持ちの機材が破損した場合ても当方は一切の責を問われません
※本行為によって備品の無償保証が効かなくなります

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