これも話題になっていて、なるほどな〜と思ったのでメモ代わりにエントリ。
なぜに多額の買収金額を支払ってまでソフトバンクがボーダフォンKKを買収したいのか?
それはソフトバンクが携帯電話事業に乗り出す際に必要な端末と、基地局の確保があると言う。日本の場合はキャリアの力がとても強く、そのためにキャリアと端末製造メーカーの結びつきの強さも想像以上だ(これは仕事の関係上身をもって知った…)。
今年中にはナンバーポータビリティサービスが開始されて、キャリア間での顧客の奪い合いは必至だ。そんな中に後発のソフトバンクが入っても、肝心の端末が必要数十分に入手できない可能性もある。また、端末製造メーカーも新製品は確実に出荷数が確保できる巨大キャリアへ供給するので、設計から製造まで人材を囲われてしまうだろう。
そうなるとソフトバンクには勝ち目がない。海外端末を日本語化して国内へ導入すると言っても、これまでNTTドコモが作り上げた「日本のみの独自仕様端末」による、顧客の洗脳とも思えるすばらしい戦略は、これまでに幾度もあった海外端末製造メーカーの日本への侵入をことごとくブロックすることに成功している。
なのでソフトバンクが一番必要としているのは、日本メーカーの最新端末なのである。すなわち、現在のボーダフォンKKの持つ日本国内端末メーカーとの繋がりがナンバーポータビリティサービスが開始される今年中すぐに欲しいのだ。日経の記事では「ソフトバンクは金で時間を買う」と書いているが、まったくその通りだろう。
2兆円とも言われる買収額だが、ゼロから立ち上げることを考えたら安いのかもしれない。この結論はいつでるのか興味のあるところ。