ケルヒャーK4.00のレビュー最後は洗剤を使用した洗浄作業。K4.00を含む大半の機種は標準、もしくはオプションで洗剤と水を混ぜて洗浄液を作り、対象物に噴射できるようになっている。K4.00には標準で搭載されており洗剤を用意するだけで簡単に利用できる。
本体前面にある白いタンクが洗剤を入れるもので、ここに洗剤と水を入れる。洗剤はケルヒャー純正の固形洗剤がお薦めだが、無ければ家庭用の洗剤でも良い。ただし、あまりに特殊な溶剤の場合は器具を傷める恐れがあるので避けた方が無難だ。今回自分は食器洗い用洗剤を洗剤1:水5の割合で入れた(割合は適当)。
洗剤と水を入れたらタンクのキャップを閉めて水を噴射するだけ。ただし、洗剤を噴射するには”バリオスプレーランス”ノズルでしかできないので注意だ。
バリオスプレーランスの先端にある水圧調整用ノズルを再弱にすると「Mix」書かれた部分がある。ここに設定をしないと決して洗剤は噴射されない。すなわち、このモードにさえしなければ水しか噴射されないので、容易に使い分けが可能なのだ。Mixに設定をしてガンのトリガーを握れば、やや低い動作音と共に泡状の洗剤液がゆるゆると噴射される。
Mixのモードは通常の水圧を使って汚れを吹き飛ばすのと違って、洗剤液を対象にふりかける感じ。洗剤をまんべんなくかけたら、あとはスポンジなどを使って手作業で洗う。洗剤を洗い落とすにはノズルの水圧を上げればすぐに水が噴射される。
総評としては、この高圧洗浄機は汚れを何でも完璧に落とす物ではない。洗う効率を上げるための物だ。どちらかというと、手や道具が入りにくい部分の汚れまでを落としてくれるというメリットの方が大きいだろう。仕上げの掃除は人間の手で行わなくてはならない。道具としてはドイツ製らしいシンプルで使い勝手の良い点が挙げられる。操作がシンプルで誰にでも間違いなく使える。機能、性能面で家庭用でここまで出来るのはちょっと他にはない。
使っていて注意すべき点は、もろい対象物や精密な機構を持つ物には向かない。例えばトタン屋根やビニール製品、自転車やクルマの機構の一部だ。もろい物に関しては水圧に簡単に破壊してしまう。自転車やクルマは、水が入って欲しくない部分にまで水が浸入してしまったり、グリスなどで保護されている部分のグリスを飛ばしてしまったりする恐れがある。もしも、そういう場所を洗う際は後にメンテナンスが必須だ。
それらそうした部分をあらかじめ理解して使うのであれば、とても有益な道具として活躍してくれるはずだ。ウチの場合はクルマの洗車時間が半分、滅多にやらない玄関などもやるようになった。水の使用量が少なくなるはずだが、洗うのが面白くて逆に水道料金がアップしてしまったかもしれないが(笑)