900SSのクラッチ修理

900SSのクラッチ修理Ducati 900SS Repair #1

涼しくなってきたことだし、春から気になっていたクラッチ周辺からのフルード漏れの修理をした。

推測される原因はクラッチレリーズピストン部。内部のOリングが劣化してクラックが入っていると思われる。現状はフルードを足すとちゃんと動作するけど、時間の経過と共にフルードが漏れてしまいクラッチが切れなくなるというもの。現象を認識してから結構放置してしまったものだから、クラッチカバー周辺は飛び散ったフルードで塗装が浮き上がっている。まぁ、元々塗装の状態も良くなかったからと開き直っていたんだけど。

でも、内部はもっと悲惨。クラッチプレートや周辺が錆びてしまっている。うーむ、今度のクラッチ交換で簡易OHは必須だな…。

Ducati 900SS Repair #2

問題のクラッチレリーズピストンを外すには、もう一度フルードを足してクラッチのエア抜きをするだけ。クラッチレバーを握るとクラッチレリーズピストンがムクムクと飛び出してくるので、交換に特殊工具は不要だ。楽ちん。

外した物と新品を比較すると、Oリングの劣化度合いは一目瞭然。新品(右)はOリングがピストン本体よりも太く広がっているが、外した物(左)はOリングが潰れてしまい、ピストンの径と同化している。Oリングに予想されたクラックは見つからなかったが、約10年以上の歳月によるOリングの変型が主原因のようだ。しかし、良く保ったな。驚きだ。

Ducati 900SS Repair #3

ケースを掃除してから新品のクラッチレリーズピストンを組み付けて、フルードを入れ直せば作業完了。元通りのカッチリとした手応えに戻った。

修理後の試験走行をしてみたが、クラッチを切る際の渋さも減り、ドライクラッチ独特の切れの良さも復活。ちょっとレバーを握れば、すぐにシフトできるのが快適。

実作業時間は予想外に短く2時間弱。やっぱりドライクラッチは作業が楽だ。

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900SSのクラッチ修理 への2件のフィードバック

  1. 辻竜之介 のコメント:

    はじめまして。大阪府吹田市在住の辻と申します。
    このレリーズはどこで手に入りますでしょうか?
    クラッチカバーからレリーズが外れず、困っております。
    お教えいただけますと、幸いです。

  2. ShimoKen のコメント:

    コメントありがとうございます。このレリーズピストンを購入したのは20年以上前でして、今は無き東京笹塚の村山モータースでした。恐らく在庫限りとは思いますがパーツ自体は存在していまして「Clutch slave cylinder repair kit Ducati」で検索すればいくつかの製品がヒットすると思います。送料別で日本円で1.5万〜2万円前後かと思います。クラッチカバーにレリーズピストンが有るタイプですとPaso、750 Sport系が共通部品です。日本国内では古いドカを扱っているショップなら在庫があるかもしれません。

    レリーズの外し方はクラッチカバーを外して、クラッチのフルードが入っていれば、クラッチレバーを握るとピストンごとニュッと飛び出してきます。固着している場合はクラッチカバーの外側からバーナーで軽く炙ればラバーシールが柔らかくなるので、先の方法で外れるようになると思います。ただし、ラバーシールは確実にダメになりますので交換する必要があります。ラバーシールだけ入手できるらしいですが、自分の場合はレリーズピストン表面も摩耗していたのでピストンごと交換しました。

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