もうどれくらいの種類が発売されているのか分からないiPadのバックカバー。その役目はiPadのバックパネルに傷を付けないこととか、滑り止め、机の上に置いた時のガタつき防止。持ちやすくするためのカバーなど多岐にわたる。
最近、友人の会社であるディーフ社が販売する”mon Carbone“と言うブランドのカーボンファイバー製iPadバックカバーを試す機会があった。
このカーボンファイバーはウエットレイアップで作られたものだが、厚さは0.6mmで重量は42gと非常に軽量。装着してもそれほど厚みは感じられず、成形も正確でガタツキもない。iPadへの固定はアルミフレームの縁に引っかける構造だが、両面テープなどを用いなくてもしっかりと固定されている。なによりこの季節だとツラいアルミの冷たさも軽減されて良好だ。メーカーロゴのプリントも内側にあって、装着時は一切見えなくなるのも好感が持てる。
カーボンファイバーと言えば車やオートバイ、自転車、ラジコン、三脚の足、釣り竿など最近は目にする機会も増えてきてメジャーな素材になっている。でも、カーボンファイバー製と言っても、製法によって種類が異なる。
表面に透明な層があるものは大半がウェットレイアップによるもので、その透明な層がほとんどないものがドライカーボン。ウェットレイアップの場合、型にカーボンのクロスを置いてその上からエポキシ系の樹脂を塗布後、オーブンなどで加熱して硬化させる。この製法では樹脂の量が多いので、表面に樹脂の層が厚めにできてしまう。ただし、カーボン系の素材としては手間が少ないのでこの製法で製造されているものが圧倒的に多い。
対して、ドライカーボンの場合は、あらかじめ必要な量の樹脂を含浸したプリプレグというカーボンのクロスを型に乗せて、オートクレーブという加圧オーブンで硬化する製法だ。そのために樹脂の量が少なく、軽くて固くしなやかに仕上がる。こちらはカーボンファイバーの性能が必須とされている物に使われる。手間も設備も必要なので製造コストは高いが、性能は言う間でもなく素晴らしいものだ。
この辺りを知った上でカーボンファイバー製品を選ぶと何かと良いかと思う。
ピンバック: Tweets that mention ShimoKen Works » iPadのカーボンファイバーカバー -- Topsy.com
以前、iPhone 3GS用にドライカーボンでできたケースを購入して使っていましたが
電波の入りが悪くなり、もともと電波が弱かったところでは圏外になる等、
使い物にならなくて泣く泣く使用を諦めた事がありました。。
このケースはどうなのでしょうか?
WiFiにはあまり影響無いんでしょうかね?
今年もよろしくお願いします。
さて、3GSの場合はアンテナが背面に配置されているので、ドライカーボンや金属製のカバーではシールドされてしまうことがありました。iPadは3Gの場合は本体上面の樹脂性カバーの他に、全面の液晶周囲にもアンテナがあるのでそれほど影響を受けない構造になっています。この製品も上面のみ多数の小さい穴を空けていますが、あまり意味が無いようにも思えます。