リクエストがあったので、ご紹介。
KSCのグロックはG19とG34のHWモデルを除いてフレームがABS製だ。よって、ゲームやシューティングメインで使わない、どちらかというと鑑賞派には重量や質感がちょっと物足りない。
そこでG19もしくはG34用に販売されているHWフレームを流用して改善するという方法がある。KSCのグロックは分解も非常に簡単なため、基本的なモジュール部分であれば数分でバラせる。ここでは簡単にフレーム部の交換を前提にした分解を説明する。
まず、フレームからスライドAssyを外す。当然マガジンも最初に抜いておく。
最も最初にやることは、スライドロックを外すことだ。
スライドロックは、フレームに固定されているスライドロックスプリング(銅色の部品)で支えられているので、ドライバーなどの先でスプリングを押し下げてスライドロックを左右どちらかに押せば、フレームから外すことができる。
注意しなければならないのは、スライドロックには向きがあることだ。外すことに夢中になって、向きを確認するのを忘れがちなので注意。
次にトリガーバースプリングを外す。ピンセット、もしくは先端のとがったものでトリガーバー側から外す。
トリガーバースプリングはミドルシャーシ側で固定されているが、現状では取れないので必ずトリガーバー側から外すこと。
この部品についても向きがあるので、外す前にスプリングの方向をメモしておく。
なお、分解時にハンマーが落ちていると、トリガーバーが移動してスプリングを伸ばしてしまうため、外す際にはハンマーを起こしておく。普通に分解をしているならばスライドを外した際にハンマーは起きているはずだ。
最初はトリガーピンを抜く。ピン抜きとハンマーを使って軽く叩けば簡単に抜けるはずだ。
ここの部品はガッチリ固定されていないので、それほどの力はいらないはず。ただ、注油が足りなくて固着している場合もある。その場合でもハンマーで軽く叩けば必ず抜ける。
抜く際の方向は関係ないので、やりやすい方向でやる。
ピン抜きが無い場合はドライバーを使う方法もあるが、ドライバーを使うと、ピンにキズや痕が付いてしまうのであまりお薦めしない。
次にシアーピンを抜く。トリガーピンより細く、ガッチリ固定されているので、少々力が必要だ。ピン抜きとハンマーがあれば確実に抜ける。
シアーピンについても抜き方向は関係ない。
注意するのはシアーピンは全体にしっかり固定されているので、ピン抜きには長めのものを使うこと。
代用品として太いドライバーをピン抜き代わりに使うと、フレームにダメージを与えてしまうことがある。
ピン抜きにはピンと同じか、より細いものを使うようにしたい。
シアーピンさえ抜けていればフレームから簡単に抜けるはずだ。
ここでの注意はインパクトハンマーロックとそのスプリングが飛び出すので、指でしっかりとインパクトハンマーロックを押さえておくこと。
押さえておかないと、ちょっとした弾みでスプリングが飛び出し、行方不明になってしまう。特に注意しておきたい場所だ。
それ以外は難しい部分はない。
こちらもトリガーピンが抜けていれば簡単に外れる。
修正はいくらでもできるが、ロッキングブロックを外すとスライドストップスプリングが外れることがある。
スライドストップスプリングは細いピアノ線をひらがなの「ひ」の字のように曲げたスプリングだ。ロッキングブロックとスライドストップに引っかけて、スライドストップにテンションを掛けている。
ロッキングブロックを外す前によく観察をしておくと、万が一外れてしまった場合に苦労しなくて良い。
フレームからミドルシャーシを引き抜く。ミドルシャーシは前方に大きなネジで固定されているので、そのネジを外せば簡単に抜けるはずだ。
ミドルシャーシ右側にはトリガーバースプリングが付いているので、組み直す際に忘れないように。
また、付いているのを知らずにミドルシャーシを外してしまい、トリガーバースプリングを無くしてしまう例もあるのでくれぐれも注意。
なお、トリガーバースプリングには向きがあるので注意する。向きを間違うと、組み込む際にトリガーバーにスプリングを引っかけることができなくなる。末端が開いているのが、トリガーバー側。閉じているのがミドルシャーシ側だ。
ミドルシャーシを外すと、スライドロックスプリングが取り外せるようになる。
スライドストップスプリングは、シャーシに圧入されているだけなので、手で軽くこじるか、マイナスドライバーで下から持ち上げるなどして取り外す。
指で外す際はスプリングの端面で指を切ることもあるので、できればラジオペンチみたいなものを使うと良い。
スライドストップスプリングが外れたら、軽く曲げをきつくしておく。あまりゆるいままだと、組み込む際にスライドロックがガタついてしまう。
マガジンキャッチは、棒状のマガジンキャッチスプリングで固定されている。スプリングと言っても本当にただの「棒」である。
覗いて観察すれば棒がマガジンキャッチに引っかかっているだけだ、細めのマイナスドライバーでマガジンキャッチスプリングを右に押し込み、マガジンキャッチにある切りかきから外へねじり出すようにする。
マガジンキャッチスプリングはフレームに刺さっているので簡単には外れないようになっている。無理にドライバーでこじって曲げないようにする。
マガジンキャッチスプリングはラジオペンチでつまんで引き抜く。
これでフレームから必要な部品は全て外したことになる。後は、この逆で組み込んでいけば良いだけだ。
ありがとうございますshimokenさん、完璧です。
これさえあればビビリな私でも間違えることなくできそうです、ありがとうございました。
スライドの刻印の件も教えていただきありがとうございました、G26はどうするか考えます。
SD製のスライド(G17C)をUN Companyで早速発注してしまいました。
お役に立ててなによりです。
SDのスライド、いいですよ。エッジがばっちりです。UN Companyは品切れ多くて残念です。ほしいもの沢山あるんですが。Guns’n gayにも取扱いはあるのですが、そちらも品切れ中です。
ただいま換装終了しました。
スライドストップスプリングが外れてしまい、ちょっと焦りましたがそんなときにも
画像を拡大しチェック、きっちり組み上がりました。
ただ、補強ピンの移植はやめにしました(^_^;)
このG18の元がストレートフレームの限定モデルのようなので
スライドの刻印も違いましたし、これは抜け殻でオクにだそうかと思い・・
ほんとに解りやすいレクチャーをありがとうございました。
成功おめでとうございます。
一度やってしまうと、他のもHWフレームに換装したくなるんですね。
良いですよ〜。
こんばんはshimokenさん、SDのスライド到着しました。
すむばらすぃ〜ですね!台湾製とは全然違います。スライドを離したときの音がこれだけ違うのかと言うぐらい(オーバーですが)違いますね。
台湾製が”スチャッ”だとしたらSDのは”チャキ〜ン”てな感じでしょうか(笑)
早速中古のG17をバラして、スライド・フレーム共換装終わりました。
教えていただいておかげでヒョイヒョイとできました。
しかし問題が(-_-)シリコンや、オイルを注油してやり、しばらくシャカシャカして
さて一丁ブローバックさせてみるかと、やったところ何となくフルオートになっているような感じが・・・
これってどの部品を見れば解るんでしょうか?前オーナーは長い間どうもほったらかしだったようで、オイルはカサカサ、残っているオイルも酸化しているようで・・
教えてばっかりで申し訳ありませんがご教授いただければありがたいです、よろしくお願いします。
お願いついでにお聞きしたいのですが、WE製のガバって分解されたことありますか?
実は今ブラストの外注に出しているガバなんですが、出す前に一度バラしてから組み直したときハンマーは落ちるのに
マガジンのバルブを叩かないみたいで、ガスが出ませんでした
その辺も組むときにここをこういう風にとか教えていただければと思い・・
以前WAのパーツでシェリフのアルミに組んだときは、そんな経験無かったので
毎度長文ですいませんお手すきの時で結構ですのでよろしくお願いします
SD製いいでしょ。
手が切れそうなくらいのエッジも削り出しならではです。
ちょっと慣らしが必要ですが、逆を言えばそれだけガタが無い訳です。
それもまた良し…です。
> さて一丁ブローバックさせてみるかと、やったところ何となくフルオートになっているような感じが・・・
> これってどの部品を見れば解るんでしょうか?前オーナーは長い間どうもほったらかしだったようで、オイルはカサカサ、残っているオイルも酸化しているようで・・
KSCグロックでフルオートの原因は、トリガーバー(パーツNo.92)の変型やグリス・オイル固着による動作不良が考えられます。スライドを外してみて、トリガーバーはスムースに上下するかチェックしてみて下さい。
ここがスムーズに動かないと、シアーをコントロールできずにフルオートしてしまいます。シリコンオイルをトリガーバーとフレーム間、そしてシアー部に注油してトリガーバーを上下にピコピコ動かしてスムーズに動くようになれば解決するかと思います。
> 実は今ブラストの外注に出しているガバなんですが、出す前に一度バラしてから組み直したときハンマーは落ちるのに
> マガジンのバルブを叩かないみたいで、ガスが出ませんでした
原因はバルブロックレリーズ(パーツNo.36)かな?と思います。
それ以外の要因としても、ハンマーが落ちているのであればシアー周りを疑った方が良いでしょう。WAのガバで最もメカ的なキモです。逆を言えばここを徹底的にチューニングすると驚くほどスムーズな操作感+動作が実現します。
あ、ファイアリングプレート(パーツNo.39)がちゃんとセットされていない可能性もあります。
やはりシアー周辺ですね。
面倒ですが、ゆっくり取り組んでみて下さい。